知らない、映画。

在英映画学部生のアウトプット

【留学情報】イギリスで永住権を獲得するまでの道のり

21 (Mon). November. 2022

先日Twitterで投稿した内容の簡単な纏めなのだが、自分用のメモとして、それからブログの方でクリックが付きそうな中身だったので上げ直し。

駐在職員や国際結婚、それから語学留学に交換留学で海外に行く人が全体の優に半分以上は占めているのではなかろうか。単身留学、或いは就職の為の渡航は割合としては多くないと聞くが、ではそうした単身で渡航した日本人が現地で働いて、生活する為にはどうしたら良いのか?

具体的には3つの方法があって、それが1)就労ビザ、2)永住権の獲得、3)国籍変更。その中でも特に就労ビザの獲得と永住権の獲得に就いて簡単に整理して置こうと思う。

The Immigration Scene from The Godfather: Part II (1974)

就労ビザの獲得が必須

  • そもそも留学(海外で生活)した状態で日本に戻って就職する難易度が高い。インターンも就活セミナーも物理的に行くことが不可能な中で、就活=情報戦などと言われる戦いを勝ち抜くのは困難。
  • 寧ろ留学先で出来るコネクションや経験を考えると現地で就職した方が簡単。本人も当初はそれを望んで留学した筈。
  • その場合必要なのは学生ビザから就労ビザへの変更。ビザの種類は長期ビザと短期ビザの2種類で職種によって区別されている。
  • 長期ビザの方が当然審査は厳しい。短期ビザは芸術的職務、宗教上の職務、奉仕事業、季節労働など細かく分類されておりその分ハードルも低い。映画産業での仕事は先ずはCreative Worker Visa (Temporary)からのスタート。
  • そのCreative Worker Visaで滞在が認められるのは、12ヶ月或いは保証された契約期間+28日のいずれか短い方。ショートフィルムの撮影だとプロダクションは1週間から2週間で行われるのでこの場合滞在期間は1ヶ月半ほど。
  • ビザの申請に必要な期間は8ヶ月以内。最悪の場合仕事を終えて、申請をしてギャップの数ヶ月の間日本に戻ってまた渡英して、というプロセスになるかも。
  • 正直仕事をしながら4週間の猶予で次の仕事を探して、申請手続きをして、というのは相当厳しい。アパートも長期での契約が前提で、イギリスは他人とシェアすることが多いから、一年契約がほとんど。短期ビザだと住居探しも一苦労。
  • 就労ビザではなくて直接永住権は獲得できないのか?これは不可能になっています。永住権申請の為の最低条件は5年以上英国に住んでいること、及び金銭的な保証がされていること(職に就いていること)。
  • 大学は3年生なので、最低2年はマトモに仕事してますよ、という証明が必要だということ。映画業界の様な短期の仕事をいくつも、というのだと要件も厳しくなるかも知れない。
  • とは言え普通の企業に入って長期ビザを貰うのも簡単ではない。そこそこの職であればわざわざ外国人を雇う必要がなく、求められるスキル・レベルは高い筈。そして日本人は途上国などからの移民よりも審査要件が厳しくなりがちということで、就職は一流企業を狙っていく必要性あり。いわゆる外資ベンチャーに当たるので、解雇の可能性も考えておくべき。

以上が簡単な就労ビザ獲得までの道のりである。難易度は当然高く、軽々しく「海外で働きたい」など言えたものではないな、という感じだ。

冒頭書いた通り、これらはTwitterの投稿の要約になる。プロフィール欄または如何のリンクから飛べると思うので、そちらの方も確認して頂けると幸いである。

 

Sail (@Sailcinephile) / Twitter